Kuitanの頭の整理場

触れた物語の感想とか、考えたことをあげていきます。

シャニマスを知って欲しい。

前置き

1年振りのブログです。

去年のブログは、「君が望む永遠」について書かせていただきました。

実は、そのブログを書いている時、私は浪人期の最もメンタルがいかれている時期でした。

今は晴れて大学に入学することができたのですが、ふと自分の浪人期を振り返ってみると、精神的に頼っていたものが二つあったことに気がつきました。

一つは「君が望む永遠」を含むage作品。もう一つは「アイドルマスターシャイニーカラーズ」です。

もちろんこの二つは未だに大好きな作品ですが、「アイドルマスターシャイニーカラーズ」、通称「シャニマス」の方はブログにしていないことに気がつきました。

そこで、「シャニマス」を布教する目的だけでなく、自身を支えてくれたものに対する感謝の気持ちも含めて、このブログを書こうと思いました。

1年経っても拙い文章ですが、最後までお付き合い頂けたら幸いです。

※ここから先の内容は個人の主観が大きいです。

本編

シャニマスとは?

そもそも「シャニマス」とはなんぞや?という方もいらっしゃるかと思います。

シャニマス」とは、株式会社バンダイナムコエンタープライズより、enzaにて配信されているブラウザゲームです。

プレイヤーはプロデューサーとなって、アイドルをプロデュースし、トップアイドルを目指していく、そんなゲームとなっています。

また、楽曲やグッズ、ライブなど幅広く展開しています。

シャニマスの特徴

世の中には多くのブラウザゲームがしのぎを削っています。

ゲーム性がよかったり、キャラが可愛かったり、BGMが素晴らしかったり、それぞれが他のゲームと差をつけるために様々な特色を前面に押し出しています。

それではシャニマスの特徴とは何なのか。

私はそれはシナリオであると考えています。

もちろん、他のゲームのシナリオが面白くないという話ではございません。

しかし、シャニマスには他のゲームと明確に違うシナリオの面白さがあるのです。

シャニマスのシナリオ

それでは、シナリオのどこが面白いのか、4つのポイントにわけて話していきたいと思います。

・登場人物の実在性

トップアイドルを目指す物語と聞くと、多くの人は、まだアイドルとして未熟な女の子が、必死に努力して何度も挫けそうになりながらも頂点を目指す、そんな物語を想像する人が多いのではないでしょうか。

もちろん、そう言った、王道なアイドルもいます。しかし、シャニマスはそれだけではありません。

シャニマスには25人のアイドルがいるのですが、それぞれが違った、考えを持ち、課題を持ち、プロデューサーに対する感情も違います。

それぞれのアイドルが違った特色を持つのと同じで、プロデューサーとしての接し方もそれぞれ全く異なります。

素質はあるけど、自信がないアイドルに対して、もっと自身を持って頑張るよう励ますなんていう王道のシナリオもあれば、アイドルになるという事に対するモチベーションがそもそも低いアイドルもいます。

天才的な才能を持ちながら、アイドルとして必要な心構えを持っていないアイドル、アイドル活動に対する考え方が明確に他のアイドルと違って、ともすれば軽く見ているととられてしまうようなアイドルもいます。

更には、アイドルの考え方にプロデューサー自身が変化していったり、プロデューサー自身が全く才能を感じないアイドルをプロデュースするなんてシナリオもあります。

シャニマスでは後半にあげた、普通ではないアイドルが話題になりがちですが、これは、そうじゃないアイドルのシナリオが面白くない訳ではありません。 

話題になるアイドルはその重い、暗いシナリオで話題になることが多いのですが、シャニマスは別に、そういったシナリオを売りにしている訳ではないと考えています。

それではシャニマスのシナリオの売りは何なのか、私は実在性だと思います。

現実世界でも、同じものを目指していても、全員が同じ考え方を持っている訳ではないですし、その目標に対する姿勢も、アプローチの仕方もそれぞれ異なります。

それと同じで、シャニマスはただ暗いシナリオを描こうとしていることのではなく、25人のアイドルの中にはあくまでそういったシナリオになる人もいるということを描きたいのではないでしょうか。

なので、その中で王道のシナリオを持つというのは、ただ王道だからとりあえず描かれている訳ではないと思いませんか?

また、その王道なアイドルと、普通ではないアイドルが同じ事務所にいたり、同じユニットにいたりする、それだけで物語が生まれそうじゃないですか?

実際、イベントコミュやサポートコミュといった、アイドル同士の話を描いたシナリオも存在します。

そこでも、アイドルの性格や背景、課題を把握して見てみると、アイドルの言動の裏に何を考えているのか等が読み取れてめちゃくちゃ面白いのでおすすめです。(もちろんそこがわからない状態で見ても、それはそれで別の面白さがあるのでおすすめです。)

また、シャニマスのシナリオで面白いのは、プロデューサーが自身の分身ではないということです。

普通、こういったゲームでは主人公は自身の分身として存在していて、シナリオに意思を持って介在することはあまり多くありません。

しかし、このシャニマスというゲームでは、プロデューサー自身の考え方が変わったりなど、明らかに、一人の人物としてしっかりと描かれています。

なので、何人かプロデュースした後、他のアイドルのプロデュースをする時、アイドルの性格や背景が気になるのと同時に、プロデューサーはどういった行動をとるのかがとても気になるなんて事も起きます。

このように、主人公含めた登場人物の性格等がしっかりと設定されているからこそ、それぞれの人物の言動に説得力が生まれ、リアリティが増す。

その実在性の強さがシャニマスのシナリオ最大の特徴と言えるでしょう。

・起きる出来事の実在性

先ほどまでは登場人物の実在性の話をしていましたが、シャニマス世界でアイドル達に降りかかる出来事も、非常に実在性が高いです。

例えば、オーディションの出来レースであったり、番組でやらかして干されたり、ファンからの批判のメールを受け取ったり、他のアイドルから嫌味を言われたり...。

もちろん、これらはアイドル達の課題に結びついている大事なファクターではあるのですが、あまりアイドルゲームとして触れないようなところにも触れていて、その事で悩むアイドルたちの姿はリアリティのある分尚更心にきます。

実際我々もTwitterでアイドルのリプ欄に悪口を書くオタクをよく見かけますよね。

そういった現実で起きうる出来事にアイドルとプロデューサーが向き合い、乗り越えていく姿を見ていくうちに、その世界に没入し、本当にアイドル達が存在しているかのような錯覚を覚えます。

決して私の頭がおかしくなった訳ではありません。

しかし、その実在性のおかげで、感情移入がとてもしやすくなっています。

・まるで小説のような構成

シャニマスにはまるで小説ではないかと思えるほどのシナリオがあります。

例えば、多くのオタクを怪文書制作へと駆り立てた「チエルアルコは流星の」というコミュがあるのですが、そのシナリオの構成はゲームのシナリオとは思えないほど、表現力の高いものになっています。

あまり、細かくは話せないのですが、元気溌剌で、明るいまさにアイドルといった性格の八宮めぐるというアイドルが考えている事、抱えているものについて、直接的にその事には触れずに、読み手側に伝えてくるのです。

そして、そのシナリオは八宮めぐるがその抱えているものに対する答えを見つけいくという流れになっていくのですが、シナリオ内で一切めぐるが自身の抱えているものをカミングアウトしたり、プロデューサーが触れたりはしません。

シナリオ内では、めぐるがオーディションの役の話をしたり、金魚を一緒にみるといった出来事しか起きていません。

それなのに、読み手である我々はめぐるがどういったことを抱えているのか、そして、めぐるはどのような答えを見つけたのかがわかるのです。

シャニマスにはこのような、シナリオの構成を楽しめるようなものも沢山あります。

なので、ラノベ的なシナリオが苦手な方でも楽しめます。

・散りばめられる教養

シャニマスのシナリオには、色んな文学等からの引用が多く仕込まれています。

例えば、「明るい部屋」というイベントコミュがあるのですが、そのタイトル名は「ロラン・バルト」という人物の著書からとられています。

また、「ストレイライト」というユニットがあるのですが、その名前は、ニューロマンサーというサイバーパンク小説の中からとられていて、ユニット名だけでなく、イベントコミュのタイトルや、衣装名も、その小説から引用されていて、ユニットの衣装やイラストもサイバーパンクなものが多くなったりしています。

他にも、ボブ・ディランの歌からの引用やニーチェの言葉からの引用、ベンサムの著書からの引用などもあり、それぞれ、ただ引用するだけではなく、その著書等の内容を意識したシナリオになっていたりと、とても凝っています。

このように聞くと、そういったものを知らないと楽しめないんじゃ...と思うかもしれません。

そんなことはありません。

私もここに書いたもの含めて全て、人から聞いて初めて知りました。

なので、これを一切知らないままでももちろん楽しめます。

私自身は、こういうのを聞くと調べたくなる性質なので、こういった所も好きな要素の一つとなっています。

現に、ニューロマンサーはストレイライトで知って買いました。

とても、面白い小説で、知れて本当によかったと感じました。

このように、知らないものに触れる機会としてもシャニマスは非常に優秀です。

シャニマスの楽しみ方

ここまで長々と書いてきましたが、実際シャニマスを始める時は何をすればいいのでしょうか。

それは人それぞれ...と言いたいところですが、そうやって言われても迷ってしまうと思うので、何を楽しむかによっていくつか紹介していきたいと思います。

・キャラを楽しむ

シャニマスは始める時に、アイドルを選択する画面があります。そこにはアイドルの出身地や特技といったステータスが載っていたり、サンプルボイスが載っています。

また、ユニットのテーマも載っているので、キャラを知ってるけど、あまりどんな子なのか知らない人は、まずそこで大体どんな子なのかを把握することをおすすめします。

個人的に注目して欲しいのはアイドルの私服です。

シャニマスはアイドルの私服もとても凝っていて、ただ現実味のあるファッションであるだけでなく、そのアイドルの性格とかも出ているので、ぜひ注目して欲しいです。

・シナリオを楽しむ

シナリオを楽しみたいなら、ゲームを初めてまずはWING優勝を目指していくことをお勧めします。

シャニマスはプロデュースシナリオが現在4つあるのですが、最初はWINGしかできません。

WINGは時系列的にもアイドルの始まりに位置するので、抑えておきたいポイントです。

プロデュースシナリオはどれもアイドルを育成していくゲームなのですが、ゲームの途中で、コミュという形で、そのアイドルのシナリオが挟まれていきます。

また、WING優勝のシナリオはもちろん優勝しなければ見れないので、最初は苦しいかと思います。

なので、初心者ミッションをこなしつつシナリオを読んでいくという形が最初は良いかと思います。

また、イベントコミュというものが、アルバムから見ることができて、見るのにアイテムが必要ですが、すぐに手に入るので興味があるアイドルユニットのイベントコミュをたまに息抜きで見るのもおすすめです。

見る順番ですが、時系列順に見たいのなら下から見ていった方がいいですが、見る順番は特に気にしなくても楽しめます。

特に、評判のいいコミュを聞いて始めた人は、そのコミュから見てしまってもいいと思います。

・イラストを楽しむ

先ほどまで、シナリオがすごいという内容を書いていましたが、シャニマスはイラストもとてもすごいです。

キャラが可愛いのはもちろんですが、イラストの構図がかなり攻めているものが多いです。

話題になったものだと、「メロウビート・スローダウン」や「我・思・君・思」のようにメインのアイドルが端や下に寄って小さく描かれていたり、他にも、アイドルが見切れているものや、アイドル二人が手をつないでいるところを後ろから撮ったものなど驚くものも多いです。

また、そういったカードはSRであったり、配布でもらえたりなど、入手しやすいのも嬉しいです。

もちろん、そういった攻めたものだけでなく、ちゃんとアイドルが描かれている素晴らしいイラストも沢山あるので、安心してください。

・曲を楽しむ

シャニマスには現在7ユニットあるのですが、それぞれ違った曲調でどの曲も素晴らしいです。

フェス画面のユニット編成の中に曲を選択できる場所があってそこからGame sizeの曲を聞くことができます。

個人的には歌詞にも注目して欲しいです。

特に全体曲と呼ばれるユニットを超えてアイドル全体で歌う曲の中でも、周年の節目で作られる曲は、シャニマスのテーマを歌っているものになっていることが多く、聞いていると、アイドル達のコミュであった出来事が思い浮かんで泣きそうになります。

ちょっと調べると、どのコミュがどの年に出たものかがわかるようになるので、それがわかってから改めてその年の周年曲を聞くと、とても感慨深いのでおすすめです。

シャニマスの難点

ここまで楽しみ方を書いてきましたが、ゲームを楽しむ上で障壁となるものがあります。

それは、プロデュースが作業になりがちであるところと、入手困難なカードがあるということです。

このゲームは先程挙げた通り、コミュを読むのにプロデュースをしなきゃいけないのですが、最初はとても楽しいのですが、アイドルのカードのコミュを読もうと思うと、同じゲームを何回も繰り返さなければならず、マンネリ化して飽きてしまう人が多いです。

そういう時は、他のプロデュースシナリオをこなしたり、イベントコミュを読む等、息抜きをしましょう。

シャニマス以外のゲームをやっているのならそれをやればいいと思います。

楽しみ方は人それぞれなので、そこまで根気をつめずにやるのがベストでしょう。

一応グレフェスというプロデュースしたアイドルを編成して、他のユーザーと競うコンテンツもあるのですが、そのコンテンツで上の方を目指そうと思うと、かなりきついので、序盤はそこまでやらなくていいですし、興味がないなら全然やらなくても大丈夫です。

もし、本気でやってみたいと思う方は、 Youtubeやブログに攻略が上がっているのでそちらをチェックしてください。

また、入手できないカードがあることは、本当にどうしようもないので、気長に待つしかありません。

シャニマスには限定カードというものがあって、それは限られた期間中にしか手に入れることができません。

例えば三峰結華というアイドルの「NOT≠EQUAL」というカードはそのアイドルを知るのにとても重要なカードなのですが、限定カードなので、現在は入手することができません。(少し前復刻していたので、今からガチャから入手するのは絶望的です。)

一応、復刻と呼ばれる期間限定のガチャが一時的に復活していたり、闇鍋と呼ばれる、限定カードが全て入っているガチャもあるのですが、復刻はあまりにも不定期ですし、闇鍋から欲しいカードを狙ってひくのは絶望的です。

周年イベントで、限定スカウトチケットと呼ばれる、欲しい限定カードを確定でもらえるものが売られるので、それを狙いましょう。

シャニマスの楽しみ方2

ここからはシャニマスの世界観に慣れてきた人にむけて、さらに楽しむための方法を紹介していきたいと思います。

シャニマス世界のことを考える

例えばシャニマス世界でイルミネーションスターズはどんなアイドルとして見られているんだろうとか、自分がちょこ先輩の同級生だったらどんな気持ちを抱えるのだろうとか、シャニマス世界で一般人の目線でアイドルを見た時のことを考えるのはめちゃくちゃ楽しいです。

これも、シャニマスが実在性が高いので、アイドル像の解像度がめちゃくちゃ高く、シャニマス世界で生活する姿が目に浮かぶのでやりたくなるのです。

私も、大学までの道を歩きながら、この大きい広告、シャニマス世界なら甘奈が載っていただろうなとか考えたりしています。

他にも、自身に問題が起こった時、アイドル達ならどう乗り越えるかを考えたりと、自身の生活の一部になっていきます。

決して頭がおかしい訳ではございません。

また、シャニマスが好きな友達と、シャニマス世界の話をするのも楽しいです。

例えば、シャニマス世界のオタクでアイドルに脳味噌を最も破壊されるのは誰だろうという話をしたりします。

こんな感じで、シャニマスという強固な世界観があるおかげで、こういう遊びもとても充実します。

・シナリオを深く考察する

私は頭が良くないので、そこまでできませんが、シナリオを深く考察するのもとても楽しいと思います。

シャニマスのシナリオは深く考えすぎるということは絶対にないので、考えれば考える程、そのアイドルに対する解像度が高まっていきます。

また、多くの人が、自身の解釈をネットにあげているので、それを見て、新たな知見を得ることもできます。

他にも、先程挙げたような、シナリオの引用元を調べて、さらに深く理解するのも楽しそうです。

そうやってやっていくと、更にシャニマスの沼に落ちていくことになりますよ。

個人的には、シナリオだけじゃなくて、ユニットコンセプトも実は結構深く考察できる部分もあると感じています。

 

 

私はこんな感じでシャニマスを楽しんでますが、楽しみ方は十人十色だと思うので、自分なりの心地よいシャニマスとの付き合い方を探っていきましょう。

 

終わりに

長々と書いてしまいましたが、言いたいことは、シャニマス面白いからやろうぜ!ということです。

私はシャニマスと前述の君望のせいで、シナリオにとても注目するオタクになってしまいました。

しかし、改めて布教用にシャニマスの面白いところを整理して、そこに固執するのも良くないなと感じました。

このように文字を書くことの楽しさを知れたのも、君望シャニマスのおかげです。

今後も何かしらの形で、文字を書くことは続けていきたいです。

もし、これでシャニマスやろうかなと思ってくれたらとても嬉しいです。

本当にいいゲームなので、ぜひ楽しんで欲しいです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

それでは、またどこかで